最近、しわが増えた気がする。原因は「コラーゲン不足」だけ?肌老化を科学する

最近、しわが増えた気がする。原因は「コラーゲン不足」だけ?肌老化を科学する

鏡を見たとき、

「前より目元のしわが気になる」
「笑ったあと、線が残るようになった」
「ほうれい線が深くなった気がする」

そんな変化に、ふと年齢を感じることがあります。

そして「しわ」と検索すると、

「コラーゲンを摂ろう」
「ビタミンCがいい」
「この美容液を塗れば改善する」

と、いろいろな情報が出てきます。

でも、そもそもしわはなぜできるのでしょうか。

コラーゲンが減るから?

乾燥しているから?

紫外線のせい?

結論からいうと、どれか一つではありません。

しわは、年齢による肌の変化に加えて、紫外線、乾燥、表情、喫煙など、さまざまな要因が重なって目立つようになります。

今回は「しわ=コラーゲン不足」という単純な話ではなく、肌で何が起こっているのかを科学的に整理してみます。

 

そもそも「しわ」はなぜできる?

皮膚は、大きく分けると「表皮」と、その下にある「真皮」などから構成されています。

肌のハリや弾力に関係するコラーゲンやエラスチンは、主に真皮に存在しています。

年齢を重ねると、皮膚そのものの構造や機能が少しずつ変化します。

さらに、長年の紫外線など外部環境による影響も重なることで、ハリや弾力の低下、しわなどが目立ちやすくなります。

つまり、

しわ=ある日突然できるもの

ではなく、

肌に起こるさまざまな変化が積み重なって見えるようになるもの

と考える方が自然です。

米国国立老化研究所(NIA)も、紫外線によるダメージは時間とともに蓄積し、肌の質感の変化や早期の皮膚老化、しわにつながる可能性があると説明しています。NIA

しわの大きな原因の一つが「紫外線」

美容というと、

「夏だけ日焼け止めを塗ればいい」

と思っている方もいるかもしれません。

しかし、肌の老化を考えるうえで紫外線は無視できません。

慢性的な紫外線曝露によって起こる肌の変化は「光老化」と呼ばれています。

光老化した肌では、しわや弾力低下、色調の変化などが見られます。

研究では、紫外線によって皮膚のコラーゲンなどを含む細胞外マトリックスに変化が起こることが示されています。PubMed Central (PMC)

ここで大切なのは、

「日焼け=肌が黒くなること」だけではない

ということです。

紫外線対策は、将来のしみだけでなく、肌の老化を考えるうえでも基本的な習慣の一つです。

特別な美容成分を探す前に、

日焼け止め
帽子
日傘
長時間の強い日差しを避ける

といった基本を続けることが大切です。

 

「乾燥じわ」と「肌の奥の変化」は同じではない

冬や季節の変わり目になると、

「急に目元の線が増えた」

と感じることがあります。

この場合、肌の乾燥によって細かい線が目立っている可能性もあります。

肌表面の水分が不足すると、皮膚がなめらかに見えにくくなり、小じわが目立つことがあります。

だからといって、

「水を大量に飲めばしわが消える」

ということではありません。

肌の乾燥には、

湿度
入浴方法
洗浄
スキンケア
紫外線
加齢

など、さまざまな要因が関係します。

NIAでは、加齢に伴う変化だけでなく、乾燥した環境、日光、喫煙、熱い入浴や過度な石けんの使用なども乾燥肌に関係すると説明しています。NIA

まずは、

洗いすぎない。
熱すぎるお湯を避ける。
入浴後に保湿する。

といった基本から見直すのが現実的です。

表情をつくることもしわと関係する?

「笑うとしわになるから、笑わない方がいい」

という話ではありません。

でも、同じ場所の筋肉を何年も繰り返し動かすことで、表情による線が残りやすくなることはあります。

米国皮膚科学会(AAD)も、繰り返し同じ表情をつくることが、長期的には線が定着する一因になり得るとしています。アメリカ皮膚科学会

たとえば、

目を細める癖
眉間に力を入れる癖

などです。

ただし、「表情をなくす」のは現実的ではありません。

むしろ、屋外でまぶしくて目を細め続けるならサングラスを活用するなど、原因を減らす発想の方が自然です。

 

喫煙もしわと関係する

肌と喫煙は、意外と見落とされやすい組み合わせです。

AADでは、喫煙は皮膚の老化を早め、しわやくすんだ印象につながる要因の一つとして紹介されています。アメリカ皮膚科学会

もちろん、

「ビタミンCを摂っているから喫煙しても大丈夫」

ということにはなりません。

美容目的でサプリメントを追加することよりも、肌だけでなく全身の健康を考えるなら、喫煙そのものを見直すことの方が重要です。


では「コラーゲン不足」がしわの原因なの?

しわと聞いて最もよく登場する言葉の一つが、

コラーゲン

です。

たしかに、真皮の構造を考えるうえでコラーゲンは重要です。

加齢や紫外線によって、真皮のコラーゲンを含む細胞外マトリックスにはさまざまな変化が起こります。PubMed Central (PMC)

ただし、

「しわがある=食事からコラーゲンが足りていない」

とは判断できません。

ここはかなり重要です。

体内のコラーゲンは、食事から摂ったたんぱく質などを材料として体内でつくられます。

そして、そのコラーゲン形成に必要な栄養素の一つがビタミンCです。

 

ビタミンCとしわはどう関係する?

ビタミンCは美容分野で頻繁に登場する栄養素ですが、

「ビタミンCを飲めばしわが消える」

と考えるのは適切ではありません。

ビタミンCは体内でのコラーゲン形成に必要な栄養素です。

NIHも、ビタミンCはコラーゲンの生合成に必要であると説明しています。

つまり、ビタミンCは

「しわを消す成分」

というより、

体が正常にコラーゲンをつくるために必要な栄養素の一つ

として考える方が正確です。

さらに、肌だけを見るならビタミンCだけに注目するのではなく、

たんぱく質
ビタミンやミネラル
十分なエネルギー摂取

など、食事全体を見る必要があります。

コラーゲンとビタミンCの関係について詳しく知りたい方は、東京サプリメントラボの「ビタミンCとコラーゲンの真実」でも解説しています。

https://tokyo-s-labo.com/blogs/columns/20260126

しわが気になる人ほど「食べない美容」に注意したい

美容のために体重を落とそうとして、

朝食を抜く。
炭水化物を極端に減らす。
肉や魚をほとんど食べない。

という生活になっていないでしょうか。

体重を減らしたい気持ちはあっても、極端に食事量を減らせば、エネルギーだけでなく、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの摂取量も少なくなる可能性があります。

肌は、食べたものだけで一晩で変わるわけではありません。

しかし、肌も体の一部です。

美容を考えるなら、

「何を食べないか」ばかりではなく、「必要な栄養を残せているか」

という視点も大切です。

睡眠不足でしわが増える?

「夜10時までに寝れば肌が若返る」

といった話は少し単純すぎます。

睡眠と肌の健康には関連が考えられていますが、「○時までに寝ればしわを予防できる」というルールがあるわけではありません。

美容を考えるなら、

毎日の睡眠時間
生活リズム
睡眠の質

などを含めて考えた方が自然です。

以前noteで「美容のゴールデンタイム」についても整理しました。

「22時までに寝ないと肌は老ける」は本当?美容のゴールデンタイムを科学する
https://note.com/tokyo_s_labo/n/n35dfacc9a54e

美容情報は、何時に寝るかという一つの数字だけで判断しないことが大切です。

しわが気になり始めたら見直したい5つの習慣

結局、私たちは何をすればいいのでしょうか。

高価な美容法を始める前に、まずは次の5つを確認してみてください。

1.紫外線対策を一年を通して考える

晴天の真夏だけでなく、外出する生活の中で紫外線対策を続けることが基本です。

2.肌を乾燥させすぎない

洗いすぎや熱すぎるお湯を避け、自分の肌に合った保湿を続けます。

3.極端なダイエットをしない

肌も体からつくられています。

たんぱく質や野菜、果物なども含め、食事量そのものを極端に減らさないことが大切です。

4.喫煙習慣を見直す

美容だけでなく健康全体を考えても重要なポイントです。

5.一つの美容成分に「全部」を期待しない

コラーゲン。

ビタミンC。

美容液。

どれも一つの要素です。

しわは一つの原因からできるものではないため、ケアも一つに頼らない方が自然です。

高い化粧品を買う前に考えたいこと

「しわが気になる」

と思った瞬間、何かを買いたくなります。

美容液。

クリーム。

サプリメント。

美容医療。

もちろん、それぞれに役割があります。

ただ、紫外線対策をせず、肌を乾燥させ、睡眠や食事も大きく乱れている状態で、

「次はどの美容成分を買おう」

と探し続けるのは、少し順番が逆かもしれません。

AADも、肌の早期老化を減らすための基本として、日焼け対策や禁煙、バランスのよい食生活などを挙げています。アメリカ皮膚科学会

美容は、派手な方法ほど効果があるとは限りません。

毎日行う「普通のこと」を続けることが、数年単位では大きな違いになる可能性があります。

よくある質問

ビタミンCを飲めばしわは減りますか?

ビタミンCはコラーゲン形成に必要な栄養素ですが、摂取するだけでしわが減ると保証できるものではありません。紫外線や乾燥、加齢など複数の要因を含めて考える必要があります。

コラーゲンを食べれば、そのまま肌のコラーゲンになりますか?

食べたコラーゲンが、その形のまま直接肌に移動するわけではありません。消化を経て利用されます。「コラーゲンを食べれば、そのまましわが埋まる」という考え方は適切ではありません。

水をたくさん飲めばしわを予防できますか?

水分不足を避けることは大切ですが、「○L飲めばしわが消える」といった単純な関係ではありません。乾燥対策は保湿や入浴方法、生活環境なども含めて考えます。

笑わない方がしわはできませんか?

表情の繰り返しが線の形成に関係することはありますが、美容のために表情をなくす必要はありません。まぶしさによる目の細め方など、避けられる要因を減らす方が現実的です。

まとめ|しわは「一つの原因」を探さない

しわが気になると、

「コラーゲンが足りないから?」
「ビタミンC不足だから?」
「保湿が足りないから?」

と、一つの原因を探したくなります。

でも、肌の老化はもっと複雑です。

年齢による変化。

紫外線。

乾燥。

喫煙。

表情。

食生活。

そして、日々のスキンケア。

こうしたものが重なって、今の肌があります。

だからこそ、しわ対策も「これ一つで解決」という方法を探すより、

紫外線から守る。
乾燥させすぎない。
きちんと食べる。
睡眠を整える。
必要な栄養を不足させない。

そんな当たり前の習慣を積み重ねる方が、本来の美容に近いのではないでしょうか。

しわは年齢を重ねた証でもあります。

すべてを消すことを目標にするのではなく、これからの肌をどう健やかに保っていくか。

そんな視点で美容を考えてみるのもいいかもしれません。

参考情報・出典

National Institute on Aging「Skin Care and Aging」
American Academy of Dermatology Association「11 ways to reduce premature skin aging」
Tsai J, Kang S. Photoaging: Update on Pathogenesis, Prevention, and Treatment. Ann Dermatol. 2026. PubMed
NIH Office of Dietary Supplements「Vitamin C - Health Professional Fact Sheet」

この記事の執筆者

株式会社東京サプリメントラボ 販売責任者

健康食品・サプリメントの販売現場で寄せられる疑問をもとに、公的機関や査読論文などの情報を確認しながら、食事・栄養・美容についてわかりやすく発信しています。

※本記事は一般的な美容・健康情報の提供を目的としており、特定の食品・栄養素・化粧品等による効果・効能を保証するものではありません。皮膚症状が気になる場合は、皮膚科などの医療機関にご相談ください。

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